ポストヘッドバー工法とは

「ポストヘッドバー (Post-Head-bar)工法」とは、既存構造物の表面からPHbドリルなどで削孔を行い、その孔内に専用モルタル・グラウトを充てんした後で、後施工プレート定着型せん断補強鉄筋“ポストヘッドバー”を差し込み、構造躯体と一体化をはかり、部材のせん断耐力を向上させる工法です。

「ポストヘッドバー」の埋込(地山)側には削孔径により大きさを調整した小型の丸型プレートを摩擦圧接し、手前(内空)側には矩形プレートもしくは小型の丸型プレートを摩擦圧接します。この両端プレートの突起によって、孔内での「ポストヘッドバー」の定着性を増大させることが、せん断補強効果を確保する機構となります。摩擦圧接は機械分野で広く用いられており、溶接に比べて接合結果に高い再現性がある接合方法です。

「ポストヘッドバー工法」は曲げ性能に影響を及ぼさずせん断補強が行える工法です。したがって、ポストヘッドバーを採用することにより、鋼板巻き立て工法やコンクリート増打工法に比べて容易に、せん断破壊型の構造物を曲げ破壊型に移行させることができます。

また、施工後の「ポストヘッドバー」そのものはすべて構造物内に設置され、かぶり部分によって腐食に対する抵抗性が確保されるので、せん断補強後の構造物に対しても、補強前と同様にメンテナンスフリーとすることが可能です。

なお、施工場所に機械・設備等があり、ポストヘッドバーの設計長さ分の施工スペースが取れない場合は、継手型ポストヘッドバーを使用することも可能です。

ポストヘッドバー工法の特徴

  1. 内空断面を侵さずにせん断補強が可能です。
  2. 曲げ耐力を一定にしたまません断耐力だけを大きくできます。
  3. 軽量・小型な専用ドリルで施工できるため、狭い空間でも施工できます。
  4. 専用ドリルを用いることに伴い鉄筋損傷・切断の危険がなくなります。
  5. 背面地盤の掘削が不要なため短工期・低コストで施工できます。
  6. 集塵機を用いることで粉塵の低減を図ることができるため、作業員の健康と周辺環境に及ぼす影響が少なくなります。